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超微細加工の基礎―電子デバイスプロセス技術
/日本工業新聞社


半導体製造装置用語辞典
/日本工業新聞社


半導体のすべて 入門ビジュアルテクノロジー
/日本実業出版社



 

  
イントロダクション
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リンク集

 
■ICチップができるまで
 − 不純物添加工程


不純物添加、つまりドーピングに使われる「イオン注入機」のモデル図。

 ウエハ前面、あるいは表面の一部にP型やN型の導電型不純物を添加する工程が「不純物添加工程」である。不純物添加工程には、熱拡散法と「イオン注入法」の二つがあるが、最近のICチップ製造にはイオン注入法の方が多用されている。このページではイオン注入法について取り上げる。


イオン注入法

 イオン注入機には、イオンの打ち込みエネルギーによって、低・中・高速タイプに分けることが出来る。低・中速タイプでは数〜数十KeVで打ち込み、主に浅い拡散層を形成するために用いられる。高速タイプでは、数百KeVからMeVの加速エネルギーで、CMOSのウェル形成やROMコードの書きこみなどに用いられる。(CMOSのウェルについては「トランジスタ/CMOS」、ROMについては「半導体メモリ/MROM」などを参照。)

 イオン注入機では、ボロン(B)、リン(P)、ヒ素(As)などのガスをアーク放電によりイオン化する。これを電界加速したあと、磁界を用いた質量分析器で、注入種と電荷種を選択する。こうして選ばれたイオンはさらに加速されウエハ表面に打ち込まれる。

 イオンはビーム照射されるので、ウエハ前面に打ち込むにはビーム走査とウエハの移動が必要になる。

 また、ウエハ表面が帯電するとイオンビームの照射が定まらないので、イオンがウエハに達する直前でエレクトロンシャワーを通してイオンのプラス電荷を電子電荷で相殺し中性状態にする。



エッチング工程 リンク集