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磁気抵抗ヘッドとスピンバルブヘッド―基礎と応用
/丸善

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マリンソン磁気記録の基礎/丸善



 

  
イントロダクション
HDDの構成
読み書きの原理
ハードディスクの課題と今後

 
ハードディスクとその将来
 − HDDの構成

 まずは、一般的なハードディスクドライブがどのようなパーツから構成されているかを見てみよう。


一般的なハードディスクの構成(CG)

 この図にすべての構成パーツが描かれているわけではないが、データ記録に関わる主要な部品には以下のようなものがある。

プラッタ(記録ディスク)  この表面にデータが記録されている。プラッタの基盤にはアルミニウムやガラスなどが使われ、その表面には磁性体が塗布されている。プラッタには表裏の両面にデータが記憶され、HDDには一枚から最大8枚までのものがある。2002年の前半では、出荷されている最先端のもので、1インチあたり30ギガビット程度である。しかし2003年には100ギガビットに達していると思われる。
スピンドル(回転軸)、スピンドルモーター  電気モーターにつながっているスピンドルはプラッタを毎分3,600〜7,200回回転させる。
読み書きヘッド  可動アームの先端に付いている読み書きヘッドは、ハードディスクドライブの回転するプラッタの表面上をいっせいにスライドする。このヘッドからプラッタ表面の磁性体の磁化の向きを読み出したり書き込んだりする。
アーム・アクチュエーター  円盤上で読み書きヘッドアーム群をきわめて高い精度で前後に動かし、円盤の表面に同心円状に並んだトラックにヘッドを合わせる。

 なお、ハードディスクのパフォーマンスを決定するパラメータは次ぎの三点に絞られる。

  ・容量
  ・シークタイム
  ・データ速度

 自作パソコンでハードディスクを選択するときには、回転速度やプラッタ容量、外部とのインターフェイス関連など様々なデータとにらめっこをしながら、どれがこの三点で優れているのかと悩むところだろう。しかし、このサイトは自作パソコンのための技術解説を目的としているわけではないので、自作パソコンをつくるときにはあまり考えない、データ読み書きの根本的な原理について、次に詳しく取り上げることにしよう。



イントロダクション 読み書きの原理