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事態は映画より深刻-地球の危機


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---ちょっとまえに、隕石衝突物の映画ラッシュがありましたが、あれもまんざら嘘じゃないんですよ。むしろ、かなり深刻で、実際のところ多くの科学者は、その迷える小惑星が地球に衝突し、地球を壊滅的な状況に陥れると考えているのです。---



この記事では
   宇宙の"残りくず"
   恐怖は1/500の確率で?
   昔、太陽系には10個の惑星があった...
   小惑星のさらなる調査
     という内容で構成しています。
 


宇宙の”残りくず”

 NEAR(Near-Earth Asteroid Rendezvous)というプログラムの探査機Shoemakerが、最後の任務として小惑星エロースに着陸するということが今話題になっていますね。着陸後、この小惑星を詳しく観察するそうです。

 ところで実際のところ、皆さんは小惑星についてどのくらいのこと知っていますか。なんであんなジャガイモみたいな不恰好なんだろうとか考えたことはないでしょうか。

 そこで簡単に説明すると、小惑星というのは、太陽系の45億年の形成の歴史の中での”残りくず”という言い方ができるでしょう。とは言っても、実際は小惑星の一つであるセレス(Ceres)は直径940kmで、冥王星が1150kmということを考えると、なんだか”残りくず”というのは適切でないような気がしないでもありませんが。(このことは以前「ますます肩身の狭くなる”惑星”冥王星」で取り上げました。)

 また、この小惑星というのは太陽系の中でたくさん見つかっていて、たとえば火星と木星の間に小惑星ベルトというものがあり、先ほどのセレスはここに属しています。また海王星や冥王星より外側にも小惑星のベルトが発見されています。

 これらの小惑星の公転軌道は円形というよりは楕円形をしています。その軌道のため、小惑星はときどき惑星や他の小惑星のかなり近くをかすめることがあり、その影響でその小惑星の軌道がずれてしまうことがあります。ひどい場合、その小惑星は自分のいた小惑星ベルトからはずれて惑星の軌道をもろに横切ることになることもあります。

 ちょっとまえに、隕石衝突物の映画ラッシュがありましたが、あれもまんざら嘘じゃないんですよ。むしろ、かなり深刻で、実際のところ多くの科学者は、その迷える小惑星が地球に衝突し、地球を壊滅的な状況に陥れると考えているのです。

 そこで、今回は心臓に悪いお話、小惑星の衝突について探ってみましょうか。


恐怖は1/500の確率で?

 今はあまりにもNEARの記事が目立ちすぎていて、小惑星に関する記事と言えばほとんどこれなんですが、実は去年の暮れにもっとショッキングなニュースがありました。その内容は、ここ30年のうちに地球を壊滅的な状況に陥れる可能性のある隕石が1/500の確率で衝突すると科学者が報告したというものでした。壊滅的な状況ってどんなくらいなんだろうかと思うかもしれませんが、そのとき科学者は「核爆弾の爆発と同等のスケール」だといっていたそうです。その衝突のスケールを考えると、1/500の確率がいかに大きなものかということがわかると思います。

 しかし、そのちょっとあとに、同じ科学者がこの報告を取り消し、2071年までに1/1000の確率で隕石の衝突が考えられると訂正しました。これは、JPL(Jet Propulsion Laboratory)という機関がより詳しく調べたことによって、先の報告は誤りであることが明らかになったからです。

 皆さんは、これを聞いてどう思うんでしょうか。私の場合、これを聞いて結構安心しましたが、ひょっとするとみなさんはそんなことでいちいち一喜一憂していませんかもしれませんね。ある意味、映画で身近になっていますから、別にそれほどショッキングじゃないかもしれません。しかし無関心でいられるのも今のうちです。深呼吸でもしておいてください。


昔、太陽系には10個の惑星があった

 それではまず、太陽系の惑星、またはその衛星の表面を見てください。水星から海王星の衛星まで、すべての表面にはいたるところにクレーターが見られます。その数は毎平方メートルあたりに必ず一つは存在すると言うくらいです。

 そして、実際には地球にもいくつかあります。例えば、シベリア、カナダ、アリゾナ砂漠、そして有名なユカタン半島の衝突跡などがあります。特に最後のユカタン半島の衝突は、恐竜を絶滅させてしまった原因じゃないかとも考えられているほど、大きな衝突だったと考えられています。

 基本的に、地球には厚い大気層があるので、小さな物体だったら流れ星で終わってしまうわけですが、問題なのはもっと大きな物体が降ってきた場合です。。例えば小惑星が降ってきたらどうなることか...。

 その恐ろしさを助長するような推測にこのようなものがあります。

 昔、太陽系には10個の惑星があった....。

 先ほど出てきた火星と木星の間の小惑星ベルトですが、あれは昔一つの惑星だったのだが、小惑星か何か大きな物体の衝突により、今のような形になってしまったのではないかと言う説があるのです。

 しかも思い出してみてください。太陽系には他にもこの小惑星ベルトと似たようなものがありませんか。そうです、木星から海王星までの4つのガスの星すべてがもっているリングです。あれは昔は衛星だったが衝突によってこなごなになって、今のようにリングの一部分として構成しているのではないかという説が存在し、しかもそれが最もポピュラーな考え方なのです。。

 まだまだあります。

 お隣の火星さんはどうでしょうか?実は火星の大気をめぐってこのような説があります。それは、かつて火星の大気は地球のように濃かったが、大きな隕石の衝突によって大気が逃げてしまったというものです。または、衝突はなかったにしても、非常に大きな物体が火星のそばをかすめ、その影響で環境が大きく変わってしまったというものもあります。

 小惑星ベルトや木星などのリングの説が本当だとしたら、地球に大きめの小惑星の衝突が悲惨な結果をもたらすことはいうまでもありません。しかも火星の説を考えれば、仮に衝突でなく、近くをかすめるという程度でも、地球のような小さな惑星は、その影響で大きく振動し、地震や地すべり、火山噴火などが生じ、地球の環境が大きく変わるということは十分考えられるわけです。

 こう見てくると、ここ30年の間に1/500の確率で、そんな衝突があったらたまったモンじゃないって気になってきますよね。この人騒がせな報告に対して、さすがにIAU(Internatinal Astronomical Union)という機関が腹を立て、隕石衝突のような地球の危険に関わる報告をするときには科学者の中で一致が必要だというガイドラインをつくりました。


小惑星のさらなる調査

 小惑星というものは1800年の初期にはじめて観測されて以来、ほぼ200年もの間、ほとんど望遠鏡による観測によって研究されてきました。今では、主にマウイ島と、アリゾナ州にあるNear Earth Asteroid Trackingというプログラムの2つの望遠鏡によって観測されています。

 また最近になって、分光器という機器を用いて、小惑星の表面から反射してくる光を観測し、その成分が何かというのを分析するようになり、小惑星の成分などがかなり詳しくわかるようになってきました。逆にいうと、今まで科学者は振ってきた隕石を観察することで小惑星の成分を分析していたとい事実があります。地球に降ってくる隕石というものは主に太陽系の小惑星か彗星のかけらだと考えられているからです。

 そして、この興味深い小惑星のさらなる分析のために、今回のNEARが企画されたわけです。

 小惑星の起源をたどれば太陽系の起源を解き明かすことができるだろうと期待されています。そう考えると、このジャガイモみたいな天体は宇宙の”残りくず”と言うよりは、太陽系誕生の歴史の証人と言うべきでしょう。

 あまり考えたことがないかもしれませんが、映画の中だけではなく、まじめに小惑星などの衝突の危険性を調査している機関が存在するのです。今回いくつか紹介しますので、そのうち再び登場するかもしれない隕石衝突もの映画について、そのストーリーでも想像しながら、紹介したサイトを眺めてみるっていうのは楽しいかもしれませんよ。


 ※星の名前などは英語の発音をそのままカタカナにしたものです。一般的な呼び方とは異なるかもしれないので、その点はご了承ください。

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関連サイト

Asteroid Comet Impact Hazards(英語)
  地球がさらされている小惑星や彗星からの危険に関して、詳細な情報を提供してくれるサイト。資料の豊富さには驚きです。それにしても、こんなことを随時調査している機関があったんですね。

Near Earth Asteroid Rendezvous(英語)
  タイトルどおり、地球から近い小惑星エロースなどの探査調査を報告するページ。配信されてきた写真やムービーが掲載されています。

Jet Propulsion Laboratory(英語)
  NASAの太陽系探査に関して、主に技術的な面をサポートしている研究所。冥王星以外の惑星はすべてここで作られた探査機によって、調査されています。

Space TV -Space.com(英語)
  ここなら、MEARのミッションのムービーが見れますよ。もちろんディスティニ-の打ち上げの映像だって見ることができます。

       

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