この「ナノエレクトロニクス」のホームページは、現在、サイエンス・グラフィックス(株)が管理しています。すべてのお問合せはこちらにお願いします。また、このホームページは2003年までのもので、現在は内容的に古くなっている可能性がありますが、あらかじめご了承下さい。

ナノテクノロジーの入門サイト。CGを駆使して解説。書籍紹介、R&Dリンク集など。





カーボンナノチューブ-ナノデバイスへの挑戦
/化学同人


究極のシンメトリー フラーレン発見物語
/白揚社







 

  
イントロダクション
発見の歴史
導電性・量子的性質
その他の性質
成長メカニズム
生成法
加工・操作
応用例
その1 電界放出ディスプレイ(FED)
その2 走査プローブ顕微鏡の探針
その3 分子エレクトロニクスへの利用
リンク集

 
カーボンナノチューブ
 − イントロダクション


 もはやナノテクの「顔」として定着し、改めて説明をする必要がなくなった「カーボンナノチューブ」だが、それでも科学的な興味や応用の幅の広さを考えると、強調しすぎることはないだろう。1991年の発見以来、常に科学的な関心と興奮の渦に包まれていた。

 今でもカーボンナノチューブに関しては、導電性や成長メカニズムといった基礎的な部分で、明らかにされていないことは多く残っている。

 ただその一方で、最近になって、様々な方法で様々なタイプのカーボンナノチューブを大量に生成することが可能になりつつある。実際にいくつもの大企業が大量生産の準備をはじめている。そしてカーボンナノチューブが当たり前に手に入るよになって、いくつかの応用例も現実的なものとなってきた。例えば、ナノチューブを電子放出源に利用したフラットパネルディスプレイはじきに実現するだろう。もちろんこれは、控えめな一例に過ぎない。

 時期的にはしばらくかかるだろうが、燃料電池の水素吸蔵ポンプやバッテリー、分子コンピュータ素子なども、カーボンナノチューブならではの応用例として期待できる。


 このようにカーボンナノチューブは、現在も、そしてこれからも、科学的な面と応用面の両方から見ても実に興味深い素材だ。ここでは、興奮に包まれたカーボンナノチューブ発見の経緯、ナノチューブの面白い科学的性質、そして夢のある(そして夢では終わらない)応用例など、幅広い観点からみてみることにしよう。





発見の歴史