トップページ気になる科学ニュース調査


Contents
トップページ
バックナンバー
コラム投票
メルマガ登録

Service
私の気になる科学ニュース
科学ニュースヘッドライン(英語)

Information
サイトについて
掲示板
フィードバック


マクロスケールの常識を覆す分子モーター


記事本文に戻る



 鞭毛の分子モーターは、図にあるように三つの部分に分けることができます。細胞壁に埋め込まれているロータリー部分、外に長く突き出ているらせん状の構造をした鞭毛部分、そしてその二つをつなぐ柔軟なフック部分です。このすべての部品は、生物にとって身近な物質であるタンパク質からつくられています。

 この分子モーターの構造ですが、私たちの知っているモーターと外見がほとんど同じなので、どこがモーターの軸で、どこがプロペラに対応しているかはすぐに分かるでしょう。Flg B,C,Fあたりの部分がモーター軸に対応し、Fil Cの部分がプロペラにあたります。

 では、この構造からどのように駆動力を得るのでしょうか?
 

 細胞内外では、ナトリウムイオン(Na+)やカリウムイオン(K+)の濃度に差があることは、医療などでよく知られたことです。鞭毛の分子モーターは、こういったイオン濃度の差を利用してモーターの駆動力を作り出すのです。

 細胞内では、外側よりも水素イオン(プロトン)の濃度が低くされています。そのため電位差が生じ、細胞内外をつなぐ通路さえあれば、水素イオンは自然と流れ込もうとします。

 この分子モーターのロータリー部分には、水素イオンが流れる通路部分があり、ここから水素イオンが流れ込むことができます。そうしてMot Aの部分を通るとき、Mot Aの形が変ったり動いたりして、その力がモーター軸部分に伝えられます。こうしてあたかも水流を利用している水車のように、水素イオンの流れを利用してシャフトを回転させることができます。

 また、バクテリアの細胞壁には、この鞭毛の他にも分子モーターが存在しています。それはATP合成酵素の分子モーターで、鞭毛を動かす代わりにATPを合成したりしています。

 こうしてつくったATPなどを分解してエネルギーを取り出すことで、筋肉の収縮と同じような原理で、鞭毛部分を曲げ伸ばしして進む方向を変更したりしています。これが、鞭毛の分子モーターのだいたいの構造です。














このサイトは学術的なレポート制作を手助けするためのものです。
他にも多くのジャンルがあります。
よろしければトップへどうぞ。