この「ナノエレクトロニクス」のホームページは、現在、サイエンス・グラフィックス(株)が管理しています。すべてのお問合せはこちらにお願いします。また、このホームページは2003年までのもので、現在は内容的に古くなっている可能性がありますが、あらかじめご了承下さい。











>ホーム





   last update; September 2, 2002


世の中にはコンピュータで解けない問題が多すぎる!
「中国人郵便配達問題=コンピュータサイエンス最大の難関」

西野 哲朗 著 / 講談社 出版
 \1600 -
この本をAmazon.co.jpで購入する。

 世の中にはコンピュータで解けない問題が多すぎる!例えば、因数分解のように一見簡単に見える計算問題でも、対象となる数が桁数が200桁くらいになると現在のスーパーコンピュータでも手出しが出来ない。また、顔の認識判断など、私たち人間が瞬時でやってのけるような問題に、なぜコンピュータが長い時間を必要とするのだろう?

 この本のテーマは、前者の問題については「量子コンピュータ」のアプローチから、後者については「ニューロコンピュータ」から挑戦しようというもの。そのため、従来のコンピュータと比べて、この二つのコンピュータが、能力的にどう優れているかがよく分かる。

 この本では計算機科学を主軸においているので、大学の数学科でも出ていなければお目にかかることもない「P=NP?問題」などが登場してくる。そういった専門用語はその都度丁寧に解説しているので、予備知識なしでも読めるのはありがたい。特にこの「P=NP?問題」は、本の中で筆者が「フェルマーの最終定理に匹敵する世紀の難問」というほどのものだとか。

 ただし、この本はやはりあくまで計算機科学の立場から書いたものなので、量子コンピュータなどが具体的にどのようなデバイスで実現されるかといった実験的なことはことはほとんど書かれていない。その辺は物足りないような気もする。

この本をAmazon.co.jpで購入する。

          Copyright © 2002 NANOELECTRONICS.JP All Rights Reserved. terms of use