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白川比でき博士と導電性高分子
/ 化学同人


高分子エレクトロニクス―導電性高分子とその電子光機能素子化
/ コロナ社









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イントロダクション
導電性は何に由来する?
キャリア移動度-π共役構造
キャリア濃度-ドーピングでキャリアを注入
応用例1;バックアップ電池、機能性コンデンサ
応用例2;有機EL、高分子LED
応用例3;有機トランジスタ、プリンタブル回路

リンク集

 
導電性高分子
 − イントロダクション


 2000年に白川教授が受賞したノーベル化学賞の理由は、「導電性高分子の発見とその発展への貢献」というものだった。

 ノーベル化学賞2000年 - ノーベル電子博物館

 今ではこの導電性高分子(導電性ポリマー)は、携帯電話用電池やコンデンサ、帯電防止用フィルムなど、私たちが思っている以上に生活に浸透している。また、液晶ディスプレイよりも明るく視野が広いとして期待されている「有機ELディスプレイ」も、導電性高分子を応用したものだ。

 以前では高分子が価値を見出せなかったような分野でも、導電性高分子の登場で、様々な可能性が生まれつつある。例えばコンピュータデバイス材料というのは、真空管がその役目を終えてからというもの、ずっとシリコンなどの無機結晶半導体の一人舞台だった。しかし導電性高分子の登場によって、必ずしもそうとは言えなくなってきたのだ。すべての部品がプラスチックからなるトランジスタ、あるいは簡単なコンピュータ回路も可能になりつつある(「有機トランジスタ&プリンタブル集積回路」を参照)。プラスチックならではのメリットはいくつも挙げられる。

 それにしても、どういうメカニズムで高分子が電気を通すのだろう?普通の高分子はほとんど絶縁体のはずだが、どのようなことをしてやることで電気を通すようになるのだろう?今回はこの導電性高分子のメカニズムについて、主にポリアセチレンを例にしながら扱うことにしよう。



導電性は何に由来する?
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