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「暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで」 / 新潮社

The Physics of Quantum Information: Quantum Cryptography, Quantum Teleportation, Quantum Computation
/Springer Verlag




 
       最終更新日 2002/08/29
  
イントロダクション
量子テレポーテーションに関する歴史
より安全な暗号を目指して
量子テレポーテーションの基礎
量子テレポーテーションの流れ(理論編)
量子テレポーテーションの流れ(実験編)
今後の展望&リンク集

 
■量子テレポーテーション、量子暗号
 −イントロダクション

 SFではお馴染みのテレポーテーション。例えば、有名なTVシリーズ「スタートレック」では、カーク船長たちがテレポータールームと呼ばれる特別な部屋に入り、光を浴びた次の瞬間には、見知らぬ惑星表面に立っているというものだった。

 現実の世界でも、いくつかの違いはあるものの、量子力学の性質を利用した「量子テレポーテーション」と呼ばれるものがある。この量子テレポーテーションでは、おそらく人間を転送させることはできないが、光子や原子といった小さいものをそっくりそのまま別の場所に転送させることは可能である。いや、実際に世界のいくつかの研究室で成功している(あとあと紹介する)。

 そして、この量子テレポーテーションは、絶対に傍受されない暗号通信を可能にすることができると期待されているのだ。量子コンピュータと合わせて、将来の量子情報の基礎となると考えられている。

 それにしても、テレポーテーションという言葉が付いただけで、何やらSFチックな印象がついてまわるが、今回はこの量子テレポーテーションについてできるだけ具体的に見ていこう。



量子テレポーテーションに関する歴史