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ナノロボットとDNAのコピーの不思議



---ナノテクノロジーを利用してなにかをつくるといえば、分子を一つずつ直接動かしていくことを私たちはイメージします。しかし、分子の振る舞いを専門にしている科学者は、もっと別の方法を利用して、分子からものをつくるほうが優れていると考えているのです。---



この記事では
  体の中でナノロボットがドライバとハンマーで治療?
  専門家が期待するナノテクノロジーによる組み立て
  ブラジルナッツ効果と分子の世界のモデル
  ナノテクノロジーと生物学の融合
  「ミクロの決死圏」がおとぎ話な理由
     という内容で構成しています。
 

http://www5.ocn.ne.jp/~report/image/selfassemble_large.jpg
ランダムな熱運動をしていた分子が、ある一定条件下の環境で、お互いの相互間力で整然と並ぶことがある。これが自己組織化で、これを利用してものを組み立てていく。従来の工業的な方法とは発想が違う。

体の中でナノロボットがドライバとハンマーで治療?

 今や、癒し系のペットロボットや家事を手伝ってくれる共生型のロボットなどと、私たちの身の回りには、さまざまなロボットが登場してきています。さらに、私たちの世界からはかけ離れたナノの世界でも、活躍するロボットの登場が現実味を帯びてきて、私たちの体の中にはいってガン細胞や病原菌を退治してくれたりするだろうなどと、新聞やテレビをにぎわしています。

 ところで、このナノの世界で活躍するロボットですが、その治療の方法や様子のイメージには、なにやらSFチックなものというか、やや誤解もあるようです。そこで、今回は少し落ち着いて、ナノテクノロジーがどのように医療に応用されていくのかということを見てみることにしましょう。


 確かに、ナノロボットの実現のために、さまざまな大学や研究機関などで研究開発が行われています。例えばアメリカのマサチューセッツ工科大学でも、ナノロボットの実現に向けて、あるロボットが研究開発されています。

 それは、3つ足の椅子のようなヘンテコなロボットです。(写真は下のURLを参考)しかし、このロボットは、一秒間に4000歩の精度で進むことができ、その4000歩で4ナノメートルの小また歩きから20センチメートルの大また歩きまでできます。情報を伝えるのには広帯域の赤外線を利用しいるので、遠隔操作を行うことも可能です。しかも、いずれは分子を直接操作して、目的のものを作り上げることもできるようになると考えられています。

 このように、分子を直接操作し、目的のものを組み立てるのを分子ナノテクノロジーといい、数あるナノテクノロジーの分野の中でも大きな柱になっています。

 ところで、この研究チームは何も、分子を直接操作できるロボットをつくって、それを血管に注入して、ガン細胞や病原菌を退治しようと考えているのではありません。そうではなくて、このロボットに原子1つ1つを観察できる顕微鏡を搭載して、DNAなどの分子のふるまいの様子を研究しようとしているのです。ロボットにガン細胞や病原体を退治するような装置を搭載するつもりはないのです。どうしてでしょう?


 そこで一度、自分たちが抱いている、ナノテクノロジーの医療への応用のイメージをハッキリさせて見ましょう。

 血管に注入したナノロボットが、ドライバーやハンマーのような道具で、壊れた細胞を治したり、切り取ったりするイメージでしょうか?昔の話になりますが、人を乗せた宇宙船(みたいなもの)が、光線を浴びて小さくなって人のからだに入り、病気を治すといった内容の「ミクロの決死圏」という映画がありましたが、ひょっとするとあの映画のイメージが強く影響しているのかもしれませんね。

 修理する道具がドライバーやハンマーか、もしくはロボットアーム、レーザービームかという違いは別として、ナノロボットがこのような方法で病気を治療していくというイメージは、実のところ、本来のナノテクノロジーの目的もしくは魅力ではないと考えている科学者も多くいるのです。

 では、この映画をはじめロボットがアームなどで病原体を退治するというイメージは、何が問題なのでしょうか?

 この映画をかりて言えば、宇宙船に乗せた人間まで小さくしてしまったように、私たち等身大の世界の感覚を、そのままナノスケールの世界に持ち込んでしまったことが問題といえるでしょう。というのも、ナノの世界には、私たち等身大の世界ではまったく通用しない性質がいくつかあるからです。

 このようなイメージの場合、私たちの世界とナノの世界で、扱う対象の大きさこそ違いますが、対象を目的の場所におくという点で、ほとんど同じアプローチで修理しています。しかし、これではナノテクノロジーの魅力も半減してしまいます。というのも、この発想ではナノテクノロジーが単なる小型化の技術に過ぎないと思えてきてしまうからです。

 仮に映画のようにロボットアームをもったロボットを作り出す技術があったとしても、そのような方法でナノテクノロジーを医療に応用するのは、スマートではないと考えている科学者もたくさんいるのです。もっと別のアプローチでナノテクノロジーを医療に応用していこうと考えているのです。



専門家が期待するナノテクノロジーによる組み立て

 ナノの世界とは不思議なもので、私たち等身大の世界の感覚で考えることが、何かと「原始的」にみなされることが多かったりすることがあります。

 多くの人は、医療の場でナノテクノロジーを利用していくには、先ほどのロボットアーム的な発想で原子や分子を特定の場所に直接並べたりしていくことだと考えています。これは、私たちの世界でものを組み立てるのと同じアプローチなので、直感的で理解しやすいですしね。

 確かに今まで科学者は、分子を直接操作する技術を確立していき、いろいろなナノサイズの道具を開発してきました。

 しかし、分子や原子自身のふるまいを研究している科学者の間では、このようなロボットアームの直接的(物理的)な方法は、生物の体の中でさまざまなものがつくられていく方法と比べると、劣っていると考えられているのです。


 私たちの世界では、例えば金属にしても紙にしても、均一で連続な物質とみなせます。

 しかし、ナノの世界では、この金属や紙が、不連続な分子や原子などの粒子が集まっていると考えるべきでしょう。そうすると、私たちの世界ではほとんど無視できた、粒子と粒子どうしの関係が重要になってきます。


 その例として、生物の中でおそらく最も複雑な組み立てと考えられている、DNAの二重らせん構造の組み立てについて考えてみましょう。この構造は、二本の鎖が非常に複雑ながらきれいに絡み合って出来上がっています。

 ここで、私たちの世界でロボットが車を組み立てるような感覚で、ナノロボットにらせん構造を組み立てさせようとする場合を考えてみましょう。するとナノロボットはアームで二本の鎖を直接つかんで、らせん構造に組み立てていくということになるのでしょう。しかし、そのような仕事の仕方では、長い鎖のために非常に時間がかかるばかりか、おそらく途中で絡まったり、間違えてくっつけて弛んでしまったりと、らせん構造を組み立てることは不可能にちかいといわざるをえません。

 つまり、生物に本来から備わっているDNAの二重らせん構造の組み立て方は、ナノロボットのようなものがアームを使って直接分子を操作していくのとはずいぶん違った方法で行われているわけです。

 粒子どうしの関係が重要なナノの世界では、分子が自分自身で適切な場所を見つけてくっついていくのです。DNAのらせん構造も、このようにして自ら組み立てられていくのです。

 このような組み立て方を、先ほどの直接分子を操作する分子ナノテクノロジーと区別して、自己組織化(self-assembly)といいます。この分子ナノテクノロジーが物理的な発想だとすると、自己組織化の方法は化学的な反応が重要になってくるといえるでしょう。


 では具体的に、いったいDNAの二重らせん構造はどのようにして自己組織化していくのでしょうか?

 ・・・と言いたいところですが、いきなり最も複雑な自己組織化であるDNAのらせんの組み立ての話から始めるのも無謀ですので、もっと簡単で身近なもの例から考えてみましょう。




ブラジルナッツ効果と分子の世界のモデル

 ここで、日常的な例を使って、擬似的に自己組織化を説明してみましょう。ただし私たちの世界とナノの世界が、連続不連続という点で大きく異なっているということを注意しなくてはいけません。そこで、私たちの世界でも、特に粒子を使って考えてみる必要があります。


 そこで、米(炊いていない生のもの)とピンポン球という2種類の粒を使った例を考えてみましょう。米とピンポン球1つを用意し、コップの中に混ぜます。そして、ピンポン球を、米から取り出す場合を考えます。

 このときに、ナノロボットアームを使った分子ナノテクノロジー的な発想だと、米という粒子を一粒一粒直接取り除いていって、ピンポン球を探していくという発想になります。しかし、これがまだコップなのでよいものですが、バケツなどの大きさになってくると、どこにピンポン球があるか探すのが大変になってきます。かといって、的を絞って垂直に掘っていくと、今度は周りの米が雪崩のように崩れてきてしまいます。


 ところが、生体内で起こっている自己組織化は、もっと面白い別の方法にたとえることができます。米とピンポン球のはいったコップを適度な力でゆすってみるのです。すると、大きくて軽い粒であるピンポン球が上のほうへと出てきます。こうして、ピンポン球は簡単に取り出せるわけです。(これは実際にやってみよう。)これなら、バケツのように容器が大きくなっても、それほど大変ではありません。実に自然な探し方といえるでしょう。

 これは、俗にブラジルナッツ効果というものなのですが、別にその名前を知らなくても、日常生活でも酒のつまみの詰め合わせで、豆のようなものが下に沈んでしまって、スナック系のものが上に集まってくる現象ということでおなじみです。

 こう考えると、ピンポン球を取り出すのに、どちらがスマートな方法かというのは言うまでもありませんよね。


 さて、ここでこのブラジルナッツの話を、ナノの世界の自己組織化とあわせて検討してみましょう。この話は単にイメージをつかむだけでなくて、ナノの世界と多くの現象や性質と対応しているのです。

 まず、コップをゆするというのは、ナノの世界では熱を与えることにあたります。ナノの世界では、熱をもらった分子というのは、激しく振動し始めます。

 私たちの物質が連続な世界での「固体-液体-気体」の状態変化も、ナノの世界では「分子が整然と並んでいる-分子がある程度自由に動ける-分子が激しく振動しあっちこっちに飛び回っている」という粒子の運動に注目した見方ができるのです。

 まあ、そういうわけで、米やピンポン球がゆすぶられて振動しているというのは、外部から直接的なちからを受けているのではなくて、熱を与えられているとみることができるのです。


 また、ピンポン球が上がってきたことについてですが、うえへ上ってくるというふるまいは何もピンポン球にプログラムされた動作ではありません。より安定な場所へとうつってきただけなのです。自己組織化というのも、温度変化などによって、エネルギー的により安定な方向へとうつっていくことなのです。粒子どうしの関係が重要になっているわけです。

 あと、縦に掘り進むと周りが崩れ落ちてくるという話がありましたが、これは掘り進むという動作が明らかにエントロピーの増大に反したことだからなのです。つまり、ナノの世界では粒子どうしがもっている関係に逆らって、無理やり分子を並べたりすると反発が起こります。なんとか分子を並べれたとしても、先ほどの崩れやすい竪穴と同じで非常に不安定なのです。


 このブラジルナッツ効果のように、粒子どうしの関係が単純なものならよいのですが、DNAの自己組織化の場合となると、水素結合などという化学結合や電子の存在と、かなり複雑な関係になります。しかし、このブラジルナッツ効果の例は、粒子どうしの関係が重要になってくるナノの世界を理解するのに、かなり効果的なので、酒の肴にするだけでなく、頭にとどめておくとよいでしょう。


(実は、ナノの世界の自己組織化のイメージをつかむのに、他にももっと適切な例があるのですが、言葉では説明しにくいので、ブラジルナッツ効果にしました。もっと的確な例のムービーを下で紹介しておきましたので、ブラジルナッツじゃ納得できないという方は、そちらもどうぞ。)


 まあ、いずれにしても、生体内では、分子どうしの間ではたらく力の関係が重要になるわけです。

 そういうわけで、粒子どうしの関係をあまり考慮せずに、分子ナノテクノロジー的に分子を直接操作して配置していくよりも、分子どうしの力の関係を重視して自己組織化を利用して配置するほうが、効果的だということがわかったのではないでしょうか。

 ナノロボットが無理やりに直接分子を動かす分子ナノテクノロジー的な操作は、エネルギー的な無駄が大きいのです。ナノテクノロジーの一つの目的に、省エネがあるわけですから、あまりロボットアーム的な発想はかしこいとはいえません。




ナノテクノロジーと生物学の融合

 さて、ブラジルナッツ効果のイメージを頭に入れながら、もう一度、生物の中での分子ナノテクノロジーと自己組織化の話に戻りましょう。

 現段階では、分子ナノテクノロジー(というかそれ以前のアトムテクノロジー)もはじまったばかりの状態で、例えばNECが、ナノサイズのコイルやネジ、歯車などをつくっているような段階です。そのため、これらの部品を集めてナノロボットをつくるのも、まだずいぶん先の話といわざるをえません。最終的には、自己組織化に劣るとはいっても、あくまでこの技術が土台となって、自己組織化を再現できるようになるわけですから、もちろん分子ナノテクノロジーも非常に重要な分野です。

 しかし、この分子ナノテクノロジーだけでは、ナノテクノロジーの魅力を引き出せるものではありません。むしろ、生体内でたんぱく質の振る舞いがどうなっているかといった基礎的な研究のほうが重要でしょう。

 例えば、先ほどのDNAのらせん構造の組み立てに限らず、タンパク質の折りたたみや、染色体を包み込み栄養を取り入れ情報は外に出す核膜のはたらきなどがあるわけですが、これは自己組織化を上手に使わなければ、効果的な分子による組み立てはできません。それに今でも、こういった巨大分子の設計方法はほとんど分かっていない状態なのです。

 また、仮に、DNAを組み立てることのできるナノロボットが登場しても、それは非常に多くのナノパーツで組み立てられた大掛かりなロボットになってしまいます。(もちろん目には見えませんが。)それほどの複雑なことをしなければいけないのでは、やはりナノテクノロジーの魅力が半減してしまいます。そもそも、わざわざナノテクノロジーを使って、私たちの世界にあるような大掛かりな装置を作ろうという発想自体が、おかしなものなのかもしれません。

 そのためにも分子ナノテクノロジーとあわせて、生物の中で行われている、自己組織化を研究することが重要となってくるわけです。事実、ナノテクノロジーと生物学のつながりは今でもネックとなっています。その二つを結びつけたナノバイオテクノロジーという分野ができてきたのもつい最近のことです。ナノテクノロジーというのは、ファインマンの講義に始まるように、主に物理化学の世界を中心にはじまって来たものだからなのでしょう。生物学との融合は、ごく最近のことなのです。

 いずれにせよ、もはやナノテクノロジー及びナノサイエンスは、物理学者や化学者だけのものではなくて、非常に幅広い学問分野を包み込んだ分野なのです。

 

「ミクロの決死圏」がおとぎ話な理由

 さて、最後に、はじめに出てきたマサチューセッツ工科大学のナノロボットの話をまとめることにしましょう。


 生物の自己組織化で重要な性質は、エネルギー的により安定な方へ向かい、しかもそれがとてつもなく短い時間で行われ、しかも適切な位置へ分子が配置されるということです。

 例えば、さきほどのDNAのらせん構造も、ただ熱を加えてやるだけで、二つの鎖(ssDNA,single stranded DNA)に分かれて安定になり、逆に低い温度になれば、特定のの塩基どうしが、水素結合によってくっついて対をつくり、らせん構造となって安定になるのです。これが、恐ろしいほど短い時間で、非常に正確に行われます。

 どうしてこれほど短い時間に、これだけ正確な位置へ分子が移動していくかということについては、いまだに議論の余地がある状態です。

 しかし、この仕組みについても、原子一つ一つのレベルで動きを観測できる顕微鏡(走査型トンネル顕微鏡、STM、scanning tunnelling electron microscope )のおかげで、だいぶ分かるようになってきました。

 そして、最初に出てきたマサチューセッツ工科大学のナノロボットは、このSTMを搭載しています。実際に体内に入り込めるようなサイズになれば、この不思議なDNAの自己組織化の様子も、しっかりと調べることができるようになるでしょう。ロボットアームなどを取り付けるよりかしこい判断でしょう。


 このように自己組織化をうまく利用していくためには、もちろん分子ナノテクノロジーが技術的に確立されている必要があるわけです。しかし何度もいうように、分子ナノテクノロジー的なアプローチだけでは、生命の神秘に迫ることはできません。ナノテクノロジーの中でも、さまざまな分野がありますが、その分野の技術をそれぞれ結集させていってはじめて、生命の神秘に迫っていくことができるのです。

 科学的な仕組みを考えると、奇跡的としか言うことのできない、光合成や「考える」ということは、このような自己組織化するタンパク質や核酸、膜などが複雑に関係しあって行われるのです。逆に言うと、ナノテクノロジーがさまざまな分野を融合していければ、この神秘にかなり近づくことができるかもしれません。


 さて、ナノテクノロジーの魅力をもう一度考えてみましょう。ナノテクノロジーとは、私たちの世界の感覚では理解できないような性質を上手に利用していって、私たちの世界とまったく異なった事をしていくところにあるのです。ナノテクノロジーは単なる小型化の技術ではありません。それは医療の場においても同じことです。

 確かにロボットアームを持ったナノロボットが私たちの体の中で病原体と戦う様子を想像するのは楽しいです。しかし、それだけに熱くならず、もっとナノの世界の特徴をうまく利用していく発想が大事になるのでしょう。今回取り上げた自己組織化はそのうちのひとつにすぎないのです。


 そう考えれば、「ミクロの決死圏」はナノテクノロジーを題材としたSFというよりは、単なる小型化の話、言ってしまえば、一寸法師か何かの昔話かおとぎ話に過ぎないのでしょう。まあ、ナノテクノロジーの概念がはっきりしていなかった時代の作品だということを考えれば無理もないのでしょうが・・・・。




               

関連サイト
HotWired日本版で、今回の内容とかなりリンクする記事を発見しました。それにしても一般ニュースサイトで、こういう突っ込んだ感じの内容がすごいですね。

英語のサイト紹介が中心になってしまいましたが、ムービーや映像が多めなのでイメージをつかむのに役立つと思います。


HotWired日本版
 ・ナノテクノロジーは本当に万能薬か?
   ナノテクノロジーと生物学のつながりが弱いことが指摘されています。
 ・分子レベルの医療に広く応用されるナノテクノロジー
   ナノテクノロジーの医療への応用への誤解について

<特集>ナノテクノロジーの衝撃 - 毎日新聞
  あらゆる物がより小さく高機能、高効率に技術の閉塞感を打ち破る
   うーん。とりあえず、うえの二つの記事と読み比べてください(^^;

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マサチューセッツ工科大学のナノロボットプロジェクトチームのページ(英語)
  ・ナノロボットの写真
   http://fpga.mit.edu/NanoRunner2-6.jpg
   http://fpga.mit.edu/pico3_version2.jpg
    はじめ私も勘違いしていましたが、このロボット自体がナノサイズではないのですね。今のところは。
  ・ナノウォーカーの紹介(pdf形式)
    専門用語なども少ないので誰でも気軽に読める

エリック・ドレクスラーの提唱したナノマシン、ロボットアームなど
  問題になっているロボットアームについて、初めて理論的に提唱したのはこの人。この人のおかげで、科学者も含め多くの人が、医療用ナノロボットの実現を夢見るようになったのですが・・・・。ちなみに、博士の提唱したナノマシーンやロボットアームの図があります。


●他のナノロボット・ギャラリー − Foresight(英語)
まあ、このナノロボットは10年以上も前に書かれたものもあるので、実現しないだろうなあというのも含まれています。とりあえず見てても楽しい。
 http://www.foresight.org/Nanomedicine/Gallery/Species/HistorGeneral.html
 http://www.foresight.org/Nanomedicine/Gallery/Species/Respirocytes.html
 http://www.foresight.org/Nanomedicine/Gallery/Species/Endotheliocytes.html
 http://www.foresight.org/Nanomedicine/Gallery/Captions/Image135.html
 http://www.foresight.org/Nanomedicine/Gallery/Species/OtherNanobots.html
 ちなみにこのForesightとScientific American(米国の有名な雑誌)が5年程前に、このナノテクノロジーの将来性について熱くディベートしたことがありました。その勝敗は・・・

自己組織化のデモンストレーション・ムービー(英語)
 ブラジルナッツ効果では自己組織化のイメージがピンと来ないという方はこちらをどうぞ。5メガと15メガの2つのムービーがあるのですが、まあ、自己組織化が完結しているのは15メガのほう。

                --------------------------

関連コラム
 以前私の書いた関連コラム
  ナノテクノロジーの半導体技術への応用について取り上げたものを二つ。

 ・ナノテクノロジー序章:小さな世界の大きな情報スペー
 ・比喩表現が連発する量子コンピュータ

  タンパク質などの巨大分子がどれほどまだ分かっていないかということはこの記事を読めば分かるでしょう。
 ・ライフセーバーなスクリーンセーバーの裏側
      

もちろん他にもいろんな科学コラムがあります。
ぜひ、そちらもよんでください。
バックナンバー紹介を見てください。