第4回 クライアントとの制作やり取り事例公開

このページでは、カバーピクチャーの実際の制作の流れがより具体的にイメージできるように、実際のクライアントとのやり取りを公開しています。この企画は、株式会社リバネスと共同で行ったものです。同社が発行している産学連携推進マガジン「BioGARAGE Vol.14」2012年9月号に掲載されています。

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カバーピクチャーのコンセプト

 

タンパク質の自己複製をテーマにイラストの作成を行っています。自己複製を象徴的に表現するために、画家エッシャーの「描く手」をモチーフにして、それを取り囲んで対称な構図で、一連のタンパク質の生成プロセスを描いています。エッシャーの図のように、タンパク質がタンパク質を作り出し、そのタンパク質がさらに…といった循環した構図になっています。

 

クライアント

 

名前 : 清水 義宏 ユニットリーダー
所属 : 理化学研究所 生命システム研究センター 無細胞タンパク質合成研究ユニット

 

 

制作の流れ

Step.01 資料受け取り

普段の研究で使用しているパワーポイント資料数点をもとに、カバーピクチャー初案を作成しました。

Step.02 初案提出 ~ 修正作業

初案を提出 → 修正依頼

初案提出後、修正依頼を2案ご提示いただきました。

  • 出来上がったオレンジのタンパクをピンク色(RNA polymerase)にし、他のタンパク質と複合体を形成しながら画面右上にある別のDNAからの転写をはじめるような流れの見える形にする。
  • DNA、RNA、タンパク質の複合体を点対称な位置に配置し、お互いが合成したRNA polymeraseが、相手の合成を進めるようなエッシャーの絵そのままなイメージにする。

修正案提出後 → 修正依頼

修正案提出後、下記の修正依頼を受け、また、パワーポイント資料やタンパク質の情報をご提供いただきながら、より構造をリアルにしていきました。

  • 1. リボソームにより合成されるのは、RNA pol.のサブユニットの1つとする
  • 2. 別のサブユニットが画面右側から現れて、複合体を形成
  • 3. 複合体がDNAに結合する

Step.03 最終確認~納品

修正案を提出 → 納品データを送信

カバーピクチャーの修正案を提案したのちに、構図を点対称にしてほしいとの修正依頼があり、修正を行い、納品となりました。